複合材料(ナノコンポジット)

ナノコンポジット材料とはナノスケールで複合化された複合材料の総称である。

樹脂や金属、セラミックスといったマトリックス材料中に100nm以下のサイズのナノ粒子や、直径100nm以下のナノファイバー、ウィスカーなどを分散、複合化することによって種々の機能を付与することができる。

いくつかのナノコンポジット材料は既に工業的に製造され、広く産業利用されている。

ポリマーナノコンポジット材料

樹脂とナノ粒子、樹脂とナノファイバーなどがナノスケールで複合した材料である。

代表的なものには、層状化合物のクレイをフィラーとして添加し、層間剝離により一枚一枚を樹脂中に分散、複合化したクレイ系ポリマーコンポジットがあげられる。樹脂単体に比べ、ガスバリア性や機械的強度に優れた特性を有している。

またフィラーとして用いるナノ粒子の種類を変えることにより、前述の機械特性やガスバリア性以外にも、樹脂の光学特性や電気的特性、難燃性などをコントロールすることができる。

製法としては、熱可塑性樹脂中にナノ粒子を溶融混練などでシェアをかけながら分散させる方法や、ゾルゲル法などの化学合成法を利用して樹脂中でナノ粒子を合成、直接ナノコンポジットを得る方法などがある。

セラミックナノコンポジット材料

セラミックスマトリックスや粒界中にナノ粒子が分散、複合したセラミックス材料。従来のセラミックス材料よりも機械強度や耐熱性等を飛躍的に高めることができるため、工業材料として注目されている。

メタルナノコンポジット材料

金属中にナノ粒子が分散、複合した金属材料。

学会、研究会等

日本材料学会(JSMS)
日本材料科学会(MSSJ)
日本金属学会(JIM)
粉体粉末冶金協会(JSPM)
軽金属学会(JILM)
日本鋳造工学会(JFS)
日本鉄鋼協会(ISIJ)

日本化学会(CSJ)
日本セラミックス協会(JCS)

高分子学会(SPSJ)
日本ゴム協会(SRIJ)

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