フッ化物は、紫外域から赤外域までの光透過率が極めて高く、レンズやプリズムのような光学材料に用いられている。なかでも、LiF, MgF2, CaF2は屈折率が低く、数少ない透明性の高い低屈折率材料として、光学設計において重要な位置を占めている。
このようなフッ化物の優れた光学特性を利用し、フッ化物ナノ粒子薄膜をレンズ表面に形成、反射防止膜としての実用化がなされている。また、フッ化物ナノ粒子を樹脂に分散し、樹脂の光学特性を制御する研究開発も行われている。
また、フッ化物のさらなる低屈折率化を目指して、中空フッ化物ナノ粒子やポーラスフッ化物ナノ粒子に関する研究も進められている。
代表的なフッ化物の光学的特性
屈折率 (D線) |
透過波長域 | |
---|---|---|
フッ化リチウム | 1.39 | 0.12μm~8μm |
フッ化マグネシウム | 1.38 | 0.11μm~7.5μm |
フッ化カルシウム | 1.43 | 0.13μm~10μm |
フッ化バリウム | 1.47 | 0.15μm~14μm |
フッ化物ナノ粒子の製造・販売メーカー等
ステラケミファ株式会社(stella-chemifa.co.jp)[製品HP]
溶媒分散させた各種フッ化物ナノ粒子を販売。