金ナノ粒子(Au nanoparticles)

名称:金ナノ粒子、Auナノ粒子、金ナノコロイド、Auナノコロイド
(英語名)Gold nanoparticles, Au nanoparticles

貴金属ナノ粒子の中でも最も古くから知られているナノ粒子である。種々の合成法が提唱されているが、一般的にはテトラクロロ金(III)酸(四塩化金酸)のような金の化合物を、溶液中で分散剤や還元剤の共存下にて還元することにより、比較的粒子径の揃った金ナノ粒子を合成できる。

応用研究も盛んで、一部は実用化されている。

金ナノ粒子の特徴と応用例、用途

導電材料・電子配線への応用

金ナノ粒子はバルクの金と同様に導電性を示し、酸化されにくく比較的安定であるため、導電材料として期待されている。バルクに比べて低温で融着しやすい性質を生かし、インクジェットプリンタなどを用いた印刷法による電子配線の形成技術が開発されている。

光学材料への応用

コロイドとして分散したものは鮮やかな赤色~赤紫色を呈する。これは、金属ナノ粒子特有のプラズモン吸収によるものであり、粒子径や分散性の変化によってその色は変化する。ガラス中に金ナノ粒子を分散させると、透明で鮮やかな赤色~赤紫色の着色ガラスを得ることができる。ステンドグラスやベネチアングラスは、その代表例であり、古くから金ナノ粒子が実用化されてきた。

バイオセンサー・医療への応用

いっぽう、近年では金ナノ粒子の鮮やかな赤色の発色を、バイオセンサーの標識として利用する研究もさかんになされている。

金ナノ粒子は、チオール基などの特定の官能基に強く結合する性質があり、これを利用して各種抗体を表面修飾した金ナノ粒子が開発されてきた。

抗体を修飾した金ナノ粒子の応用例として、尿や血液中の抗原と反応し、簡易かつ迅速に検査が可能な市販の検査薬(検査キット)が市販されている。また、血液中や体内の病変部位(例えばがん細胞など)と反応させ、X線等の検査で病変を見つけやすくしたり、金ナノ粒子の光吸収特性を利用した温熱療法への取り組みがなされている。金ナノ粒子は通常、細胞の空隙よりも小さいサイズのため、生体組織のすみずみまで行きわたらせることができる可能性があり、より高感度なバイオセンサーとしての応用が期待されている。

また、金ナノ粒子表面に修飾する抗体のほかに、薬物を修飾させることにより、特定の病変部位に薬物を輸送できるDDSとしての応用も研究されている。

触媒への応用

貴金属はバルクでは安定な物質であるが、ナノ粒子化することにより強い触媒活性を発現することが確認されている。金も例外ではなく、金ナノ粒子の触媒作用をさまざまな工業分野へ応用する研究がなされている。

金ナノ粒子の製造・販売業者等

Sigma-Aldrich(シグマアルドリッチ(日本)

コスモ・バイオ株式会社(cosmobio.co.jp

田中貴金属グループ(tanaka.co.jp

和光純薬工業株式会社(wako-chem.co.jp

コアフロント株式会社(corefront.com

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